きまたまジャーナル

オーロラの海に浮かぶ氷山と、アーモンドの花冠

リード線構図

「リード線」とは、案内係。見る人を写真の中へいざない、カメラマンの視点を共有しながら、重要な要素へと目を向けさせるもの。

 

#ファインダー越しの私の世界 

というタグがInstagramにあるけど、まさにそこへ連れて行ってくれるのがリード線だと思う。

 

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リード線は、庭園の中にあふれている気がする。たとえば上の2つの写真は、明治神宮菖蒲園で撮影したもの。見ているうちに、ふと錯覚を覚えないだろうか?(私だけ?)

 

花々がゆらゆらと川のように流れはじめ、奥の建物へ注いでいく…気づくと、私自身までもが川に吸い込まれていて、胸まで花々に浸かり、ともに揺れながらどこかへ注ぎ出されていく…(やっぱ私だけ?)

 

庭園を歩くとき、そこ、ここ、と自然に視点が移ろい、なんとなく心が整理されていく。それは、庭園設計者の審美眼という計算されつくしたリード線に従って、目をとめるべきものにフォーカスして歩いたからではないかと思う。