思わず撮ってしまうものがある。
街灯と照明。
古いのがとくに好き。
こういうなんでもない公共の街灯も
撮ってみるとそれなりに面白いし、
入館料がかかるような
歴史ある建物の照明などももちろん
趣きがあって好き。
小さい頃、
モネやルノワールといった
印象派の絵ばかり
気に入って眺めていた。
描かれた事象そのものより、
時間とともに移ろう光と影の色や
絵がはらむ独特の空気感に
惹かれていたのだと思う。
心に残っている絵本は
カリジェの「ウルスリの鈴」。
北欧の弱い陽光、そして
冷たく冴えた大気をそのままに伝える
はかなく淡い画風が魅力的だった。
私は、光にこだわりがあるかもしれない。
写真を撮っていると
とくにそう思う。