きまたまジャーナル

オーロラの海に浮かぶ氷山と、アーモンドの花冠

春の影 2

お題「春の息吹きをスマホに収めました」

 

森の中で、淡いブルーの羽根を発見。(オナガ?)

 

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最近、どうにも好きです、影が。暖かくなってきたから、陽射しのうらにある影まで、ついつい探してしまうのかもしれない。

 

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長く伸びた、私の影。寒々しくて味気なかった土に、少しずつ変化が見えてきて、この時期のお散歩は足元を見るのも楽しい。

 

花びらがたくさん落ちている、小さな木のまわり。


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あちこちで、学校帰りの子供たちが息を切らして鬼ごっこ。ランドセル背負ったまま、そんな斜面を駆け登るんだね。

 

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森の中の紅一点、今年初めて見る寒桜。斜めになった夕陽にところどころ照らされて、透けた花びらはステンドグラスみたい。

 

最後は、本日いちばんお気に入りの影を。


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雨花

友だちの誕生日だったので、お菓子を買いに都心のデパ地下へ。せっかくなので、その後、屋上のガーデンにも立ち寄ってきた。

 

あまり期待していなかったけれど、雫をまとった草花は色濃く生き生きとしていて、なかなか良い。おひさまの下にいるときとは、また違う表情。

 

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水滴の重みで少し倒れたりしていて、しどけないのもまた良い。

 

雨でも、タオルを乗せたカメラを構えてしゃがんだり乗り出したり、真剣に撮影している人がかなりいた。私も、傘とお菓子とカバンを抱えつつ、携帯でパチリ。ほぼ片手だけで操作する感じ。

 

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「雨だったけど、雫のついてるお花がキレイでね…ほら」と、帰宅してから夫に写真を見せると、今回もまた思いがけないコメントをしてきた。

 

「ああ、何かに似てるな」「そうだジャポニカ学習帳

 

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ジャポニカ学習帳

 

「そうだ、思い出した」「みつばちハッチがこういうので顔洗ったり、葉っぱを皿みたいにしてグビグビ飲んだりしてたよね」

 

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みつばちハッチ…

ビーチコーミング 2

流行りの無人島へフェリーで出かけたものの、パリピでごった返していてクタクタに。いくらなんでも流行りすぎている。無人島のアイデンティティが問われる。

 

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「冬なのに、みなさん何しに来るんですか。ここまで並ぶとは思ってなかった」「いやぁ、島に来たことが重要なんじゃないですか。ちなみにこれ、僕らからすると混んでないです。ゴールデンウィークなんて、ものすごいですよ」

 

島内ツアーガイドの呼び込みの声に重なるように、訪問客と船員の会話が聞こえてくる。人波に疲れたので早々に切り上げ、いつもの浜辺で口直しのビーチコーミングにトライ。もっと静かに過ごしたい。

 

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手のひらサイズのヒトデと、パール感のある貝と、シーグラス収穫。午後3時、だいぶ陽は傾いて、影が伸びている。

 

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ここは曲線が多くて、波もおだやかで、とても女性的な浜辺だと思う。防波堤のテトラポットがネックレスのように連なり、空と海とを分けている。

 

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群青の水面や白いレースのような波打ち際に、薄桃色の雲がリフレクション。美しい。

 

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潮風と潮騒の中で過ごしていると、取るに足りない人生の悩みの半分は、洗い流されていく気がする。

 

無心にお散歩することで自分を取り戻す面があるから、あんまり作り込まれていない、等身大の海の方が好きだ。よそゆきの海も刺激的だけど、日常を感じる海の方が心地よい。

 

 

おしゃべりなたまごやき

ロウバイミモザ、菜の花、タンポポ

 

春先、にわかに増えるイエローのなかで、今年いちばん気になっているのは水仙。私の家の付近は、もともとひしめくように水仙河津桜が植っている。でも小さい頃は、この地味な花の何がいいんだろうと思っていた。

 

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水仙は、人間ぽい。可愛いなあと思って撮影していると、視線を感じる。こっちをきゅん、と見つめてくる感じがする。

 

すっごい可愛いなぁと思って撮影を続けていると、機嫌を良くした水仙がいっせいに喋りかけてくる感じがする。

 

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ぺちゃくちゃ ぺちゃくちゃ

学校帰りのさんざめく女の子たちみたいな水仙。どこまでも屈託がなくて、ふわっと香って、ちっとも地味じゃない。

 

「おしゃべりなたまごやき」っていう絵本があったっけ。寺村輝夫の王様シリーズ。この子たち見てると、あれ思い出すなぁ。

よく見ると怖いやつ

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海岸で気になって撮っておいた、一枚の写真。パッと見、なんでもないでしょ。でも、手前の岩をよぉく見ると気味悪いんだわ。

 

一日一回は拡大して確認してしまう、ヒマな私。なんで穴があいてるの? なんで中に住んでるの? あああ怖い。

丘の上から

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マットな質感の空。ほんのり夕焼け。太陽のまわりに、指でつまんでシュッと割いたような綿雲がかかっている。

 

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芸術系のワークショップなどでよくある質問に、「その作品を通してあなたが伝えたいことは何ですか?」というのがある。

 

とくにない。

 

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私がしたいのは、たわいもない雑談。商業的な発信なら別だけど、絶えずゴリゴリ自分のメッセージを発信しようとすると、自分も相手も疲れてしまう。


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でもあえて言えば、音でも文でも写真でも、光と空気と色の印象を表現したい。それが受け手になんとなく伝わるなら、それだけで満足。